VR作業メモ

VRとかVRCとかアバター作成なんかの自分用の備忘録です

TPCastをOpenTPCastにしてみたよ

TPCastが壊れました。んで交換してもらえました。

 2018年10月に購入したTPCastが2019年1月に壊れました。TPCast使っている方はご存の視界脇に出る緑色の光。あれが全画面出る状態になってしまいまして。

 普通なら、購入先じゃなくてメーカーへ連絡して返品か交換手続きなんでしょうけどAmazonから購入してたのでそちらに連絡してみました。「壊れちゃったので交換してもらえないですかねぇ?」と相談したら、在庫があるか確認してくれて、手配できたので即送ります。壊れた方は着払いで送ってください。とモノの10分程度の電話で手配がすみました。さすがAmazonだね。

 んで、交換機器が送られてきて、セットアップして認識しねぇなぁ。Windows10のアップデートでTPCast対応しなくなっちゃたんじゃないかしらんとか、他の周辺機器が悪さをしてるんじゃないかとか3時間ぐらいまよって、最終的にTPCastルータの時間設定とタイムゾーンを修正したら無事に利用できたので、その記念で前回の記事を書いたんです。

で、前回の記事の最後に書きましたがOpenTPCastが評判いいようなので、導入チャレンジして見ようと思います。

OpenTPCastってなんじゃい

 OpenTPCastは有志が作ってくれた非正規版のTPCastです。正規版だとHMDのカメラとかマイクとか使えなくなってしまいますが、OpenTPCastは使えるちゃうらしいです。またHMDの認識も正規品より良いみたいです。当然、改造しちゃうと保証対象外になりますが、ハード的な改造はほぼないので元にに戻すのも簡単そうだしチャレンジはしやすそうです。

github.com

OpenTPCastに改造する

 TPCastはMicroSDカードで起動するミニPCみたいな構造になっています。バッテリーボックスにMicroSDカードが入っていて、このMicroSDカードをOpenTPCastが入ったものに差し替えてあげればハード的な改造は完了というお手軽なものです。

 認識と接続にはTPCastの専用ツールは使わず、VirtualHere USB Clientというツールを使います。この使用にライセンスが必要でこれが25ドルします。USB機器をネットワーク経由で認識させるツールのようです。(まだ良くわかってません)
このライセンスを買うのにクレジットカードで支払いする必要があるので、カード情報を海外の怪しいサイトで利用したくないなぁという方は諦めて頂いたほうがいいかもです。

今回準備したもの

・8GB以上のMicroSDカード(class10の8GB、750円で購入
MicroSDカードを読み書きできるデバイス(僕はは800円でカードリーダ購入

・OpenTPCastのイメージデータ(7-Zipで圧縮されてます。要解凍ソフト)
・VirtualHere(あとで25ドルでライセンスを買います要クレジットカード)
・Win32 Disk Imager

 イメージデータやソフトウェアはOpenTPCastのサイトからリンクが貼ってあるので写真入りのドキュメントを読みながら進めれば問題ありません。英語が苦手でもChromeなら日本語に翻訳してくれるし迷うことは少ないかと思います。いい時代になったなぁ。

 OpenTPCastのドキュメントを読むと、MicroSDカードを外してバックアップイメージを作って、MicroSDカードにOpenTPCastイメージを上書きしろみたいな説明が書いてありますが、8GBぐらいのMicroSDカードなら800円ぐらいで買えちゃうので、新しいMicroSDカードにOpenTPCastを書き込んだものを用意して、SDカードごと差し替えることにしました。失敗して回復不可とか目も当てられないしねぇ。

 

OpenTPCast入のMicroSDカードの作成

 これは超簡単です。カードリーダにMicroSDカードを入れて、認識させます。Win32 Disk Imagerを立ち上げて、解凍したOpenTPCastのイメージデータを選択し「Write」ボタンを押すだけです。一応、Win32 Disk Imagerが自動でSDカードが入っているドライブを指定しているはずなので、念の為、そこは確認しておいたほうがいいかも。「Write」ボタンを押すと書き込みに数分かかります。完了するととWindowsのダイアログがでてフォーマットするか聞いてきますがキャンセルしてください。
 これで差し替え用のSDカードが完成します。

バッテリーボックスを開けてSDカードの入れ替え

 これが一番難しかったです。TPCastのネジは初期ロッドは+ネジ、後期ロッドは六角星型?特殊なネジ穴になっています。僕はスマートフォンを整備するおもちゃのような精密ドライバーキットに外せそうなドライバー(T6)があったのでそれで外しました。


 ネジは簡単に取れたのですが、ケースが固くて開かないのですよねぇ。基本的にはOpenTPCastのドキュメントにバッテリーボックスの開け方の動画が公開されてまして、あの通りの外し方ではありますが、とてもじゃないけど指で簡単にバキッと取れるようなもんじゃなかったです。外人ニキ、パないっす。精密ドライバーキットに入っていたプラスチックヘラで慎重にはずしました。狭いほうが外れてしまえばスライドさせるような感じで引き抜くとガバっと外れます。

ケースがはずれればこっちのものです。SDカードは基盤を浮かし気味で外せば取れます。外した方はなくさないようにしまって、さっき作ったOpenTPCast入のSDカードを指します。ぱちんと蓋をしてネジ止めすれば完成です。

VirtualHere USB Clientの導入とライセンス購入

 VirtualHere USB Clientを起動するとBonjourをインストールする画面がでてきました。はじめ余計なツールを入れるつもりか?とか思ったのですが、ドキュメントにきちんと書いてありました。TPCastを認識させるのに必要なんですって。一回Bonjourを入れてしまえばあとはインストール画面はでてきません。

一旦HMDに戻って、先程SDカードを入れ替えたバッテリボックスとケーブルを繋ぎ直して、バッテリーを装着します。

VirtualHere USB Clientの画面はVirtualHere Clientという名称の小さい窓が開いてUSB Hubsというのが出ているはずで、バッテリを装着して通電状態にするとHusbの下にTPCastが表示されます。※ちょっと時間かかるかもこの辺はTPCastの認識させる工程と変わらないね。

 USB Hubsを右クリックしてLicence...を選択するとシリアルナンバーが入った窓が開きます。Copy to Clipboardを押すとシリアルNOがコピーされます。

シリアルがコピーできたら

https://www.virtualhere.com/tpcast_purchase

のサイトに移動してライセンスを購入します。

 Paste in here -->の欄に貼り付けすれば先程のシリアルNOがはいります。

Pay with Cardボタンを押すと電子メールとカード情報を記入する窓が開くので書いてボタンを押せば購入完了になります。即書いたメールにライセンスキーが届きます。(正直、カード情報の入力ってちょっとやですね。PayPal決済にしてくれればいいのにねぇ)

届いたメールを見ると

三行目に訳のわからない文字列があるので三行目をまるっとコピーします。
これがライセンスキーらしいです。※このメールは大事に取って置きましょう。

VirtualHere Clientに戻って

TPCastのシリアルNOが表示された窓の下にEnter Licence(s)というボタンがあるのでクリックします

Enter Licence(s) hereという空の窓が開くのでこちらにメールからコピーした
ライセンスキーを移してOKボタンを押すと利用可能になります。

HMDの機能回復

VirtualHere Clientの窓にUSB Hubs,下の段にTPCast

 TPCastのから各HMDのデバイスが表示されているのでこれを使えるように有効にします。各デバイスを右クリックしてAuto-Use Device/Portを選択するだけです。

 あれ?僕の環境だとAudio関係のデバイスは表示されませんでした。マイク復活させるのも目的の一つだったのに…。

 出てこない場合はVive Cameraを有効にすればいいみたいです。ただしSteamVRでカメラを使用しないにしないと行けないようです。まぁ、カメラ使わないからいいけどねぇ。

これで一応完成です。

実際にHMDが認識するか試してみよう

バッテリーを装着しなおしてVirtualHere USB Clientを起動させてTPCastが認識したらSteamVRを起動させます。SteamVRの設定でマイクとスピーカーをVIVEの物を選択しました。

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HMD認識マイクも使えてます

 TPCast正規版だとマイクが使えなくなるので別途ワイヤレスマイクが必須になるわけですが、VirtualHere Clientのライセンス費用とマイク代金対して変わらないので、OpenTPCastチャレンジしてもいいかなって気はします。

よく分からなかったところ。今後の課題

 とりあえず、動いたのでこのままでも問題ないんですが、自宅にはTPCastルータ以外にメインの無線ルータがあるのでそっちに一本化したいなと思うわけです。

TPCastが認識されている状態で、ブラウザでhttp://tpcast.localにアクセスするとOpenTPCastのコントロールパネルを呼びだせ、SSIDとパスワードを変更できるみたいです。

 メイン無線ルータの5G用のSSIDとパスワードをOpenTPCastのコントロールパネルに設定し直せばいいのかなぁと思ったので、SSIDとパスワードを入力してSave & Reboot TPCastをクリックしてみたのですがSaveボタンとSave & Reboot TPCastボタンが反転したまま止まってしまって変更適用されてんのかわからないんですよねぇ。その後TPCastルータ外したら認識しなくなっちゃったので一旦諦めました。

 

・・・

 上記が昨日までの結果でした。

本日、ルータ変更の再度チャレンジです。http://tpcast.localでコントロールパネルを呼び出してメイン無線ルータのSSIDとパスワードを入力してSave & Reboot TPCastボタンを押したところ、数分でOpenTPCastの書き換えと再起動が確認できました。TPCastルータを外しても問題なく認識しました。TPCastルータはTPCastに元々入っていたmicroSDカードと一緒に箱に戻しました。

TPCastルータをとっちゃったので192.168.144.x系のネットワークが必要なくなったのでVRPCからもそちらのネットワークのIPを撤去しました。

あとOpenTPCastのコントロールパネルでVirtualHere USBサーバーの更新ができます。基本ボタンを押すだけなので簡単ですね。

んで結局OpenTPCastはアリなのか?

 正直、入れたばかりなので評価はしづらいのですが、少なくとも罰当たりな専用ルータを使わなくて済むのは精神衛生上非常によろしいです。なんで3万円以上のコストかけて既存ネットワークを壊されなきゃいかんのか噴飯ものです。

 あとやっぱりマイクが使えるようになるのはかなり大きいかと思います。実際TPCast+ワイヤレスマイクでやってましたが、マイクのバッテリーが切れてても判別しずらいのです。特にHMDかぶってるとわからないんですよねぇ。

マイクがちゃんと使えるのか?自分自身じゃ音質とかわかりにくいので、ファンタジー集会場へ遊びに行ってきました。問題なくお話はできていたようなので問題ないみたいですね。