VR作業メモ

VRとかVRCとかアバター作成なんかの自分用の備忘録です

TPCASTの導入とトラブルの件

VIVEを無線化する事

 現在HTC VIVEにトラッカー三つでフルトラ環境にしているのですが、フルトラ環境だと歩いたり、足踏みしたりするので頭からPCに伸びているケーブルが鬱陶しいというか、踏んづけたり、ひっかけたりして危ないわけです。ケーブル切断とかPC転倒とか大惨事になりかねないのでケーブルを天井に吊るか、無線化するかの検討が急務で、最終的に無線化することにしました。

TPCastを選ぶ理由

 TPCastはVIVEやRiftをワイヤレスにするサードパーティ製の無線化キットになります。3.5万円程度します。VIVE用の場合HTC製の純正の無線化キットもありますが、技適が取れなかったそうで国内使用ができません。日本で無線化をしたい場合、こちら一択になります。

 安価にやるなら天井からケーブルを垂らすための機器も数千円程度で売ってるのですが、自宅が安普請なので天井に吊って強度的に問題がないか自信がなかったので今回はあきらめました。

TPCastの導入

 導入時にTPCastの専用ルータをネットワーク内に設置しなければならないのだけれどこれが曲者です。

説明書通りに設置するとした場合

現行ルータ <---> [(WAN)TPCastルータ(LAN)] <---> VR用PC

という感じでLAN接続しますが、これやっちゃうとVR用PCが別セグメントになってしまって現行ネットワークの他のPCやserverとつながらなくなっちゃうとか面倒なことになります。またTPCASTルータが今時100Mという接続スピードなのでVR用PCのネット速度がめちゃめちゃ遅くなります。

これを回避するためにTPCastルータの設定をちょこっとだけいじる必要があります。

ちょっとだけ設定変更

TPCastルータが192.168.144.1に設定されていてTPCastルータのDHCPサービスでVR用PCが192.168.144.100に自動設定されるようになっています。

 

なのでVR用PCのTCP/IPv4設定にIP192.168.144.100を追加します。TCP/IPv4のプロパティの詳細設定でIPを追加できます。

これで現在のネットワークに影響を与えず192.168.144.xのネットワークに接続できるようになります。

 

TPCastルータのLAN設置は以下のようになります。

 

現行ルータ<--->VR用PC
      \
--->
[(LAN)TPCastルータ]※WANコネクタは使わない

 

VR用PCからブラウザで192.168.144.1にアクセス
これでTPCASTルータにアクセスできます。ログイン画面になるので

パスワード:8427531

でログインします。※ログインIDは要求されなかったと思う。

DHCPの項目を開いてenableのチェックを外してDHCPサービスを止めます。

セーブボタンを押します。

これで現行ネットワーク環境に影響が出ない状態でTPCastが利用可能になります。

HMDの接続のさせ方

 上記の設定をした場合、TPCast接続ソフトの Connect Assistantを起動してもうまくいきません。※ルータチェックから進みません

 TPCastのソフトウェアをインストールしたフォルダ(例C:\Program Files \ TPCAST​​ \ Tpcast)に入っているGetDevState.exeをクリックして接続させます。

コマンドプロンプト画面がでて文字列が流れます。

コマンドプロンプトが消えれば接続が完了しているのでSTEAMVRを起動できます。

TPCast経由でHMDが認識しない

本体とトランスミッターのLEDとランプが短い間隔で点滅、GetDevState.exeを実行してエラーも出ずTPCast側ではきちんとつながっているようだけれど、なぜかsteamVR側でうまくHMDを認識しないとかいうエラーが出る場合。(実際、僕も出ました)TPCastルータの時間設定※を確認してみてください。

僕の場合、時間設定とタイムゾーンがずれていて、タイムゾーンを国内に指定し時間を現在の時刻に合わせたらすんなりHMDが認識されました。

※TPCastルータにログインして左下のsystem toolsをクリックするとtime settingsがあるのでここで時間設定します。Customized time のチェックを入れると時間が修正できます。タイムゾーンがChennaiになっていたのでTokyoに直しました。SAVEボタンを押して修正完了です。

TPCastの問題点

 TPCast導入した場合の一番大きな問題はHMDのマイクが使えなくなるという、かなり衝撃的な副作用があります。(正確にはカメラも使えなくなります)なので別系統でマイクを用意する必要があります。Bluetoothなワイヤレスマイクを購入するのが簡単かと思います。

ワイヤレスマイクは激安な物で2000円~3000円程度で購入できます。
若干使用時にノイズがのりますが、許容範囲かと思います。

それより良い物になると一気に値段があがって2~3万円コースになります。動画配信とかクオリティを高めたい方はそちらにコストかけてもよいかもしれません。

ワイヤレスマイクについては、充電状態が分かりにくく、利用中に電源不足で利用不可になった事が判断つかないという欠点があります。※一応マイクや受像機のLEDが点滅状態で電池の状況が把握できるようですがHMDをかぶった状態で見えやしません。

TPCast壊れてしまった…

 2018年10月に購入して2019年1月に壊れました。ブルースクリーンならぬグリーンスクリーンです。HMDを覗いても全画面緑色に発光しかしなくなってしまったので壊れちゃったのだろうなぁと思います。Amazonで購入※したものだったので、購入履歴を確認。返品ボタンが消えてたのですがカスタマサポートに連絡して状況を説明したら交換してもらえました。この辺はAmazonだと処理が早くて簡単で良いですね。返品も着払いで大丈夫でした。

 ※正確にはAmazon Japan G.K.から購入。G.K.だと返品ボタンの表示が購入後1か月らしいです。

OpenTPCasという選択肢

 TPCastを改造してマイクやカメラを使えるようにしちゃうものだそうです。ハード的な改造はありませんが、バッテリーボックスを開けてのmicroSDカードの中身をOpenTPCastに書き換える必要があります。(実際は書き換えちゃうの怖いからOpenTPCastを書き込んだ別のSDカードに差し替えるんだけどさ)当然、改造になるのでメーカー保証がなくなります。あと25ドルの有償ソフトのVirtualHereを接続ツールの代わりに使うみたい。

本家のTPCastより安定しているとの噂なのでmicroSDを購入して試そうと思っています。